「Web API: The Good Parts」を読んだ感想

Web API全般の設計方針について、デファクトスタンダードや著者の意見を交えて述べられている。
APIを設計したことのある開発者であれば、以下のような方針で悩んだ人は多いのでは。

  • 各エンドポイントの単語の選び方や単数形・複数形の選択
  • 性別は0/1にするか文字列にするかといったデータ型の選択
  • 複数ページに渡るデータのパラメータ指定方法
  • メタデータはどのように返すべきか
  • エラー情報の表現

上に挙げたような検討対象ごとに複数の有名サービスがどのように対応しているのかを抜粋した表が用意され、
著者の解説と合わせてデファクトスタンダードやサービスごとの特色が簡単に確認出来るようになっている。
対応が分かれているものについても歴史的な経緯や著者の意見が述べられることで、判断の一助となっている。
誰もが気になるであろうセキュリティについても専用に1章用意され、
有名な攻撃方法と対策は一通り述べられているため、見落としが無いか確認するには役立つと思われる。

読了後にはリファレンス的にも使え、サービスのAPIをゼロから設計しようというときには重宝しそう。
オライリーは翻訳本という印象が強かったので原書を探してしまったが、元々日本の書籍だった。珍しい。
初版だからか漢字の誤変換が若干多めとなっているのが唯一の難点か。